新年あけましておめでとうございます。行政書士事務所の飯島です。
2026年が始まりました。本年も中小企業の皆様の経営課題解決に全力で取り組んでまいります。
年初にあたり、今年の行政書士業界を取り巻く環境変化と、私たち行政書士に求められる対応について考えてみたいと思います。
特に、補助金申請サポートや中小企業経営改善に携わる私たちにとって、2026年は大きな転換点となる一年です。
変化その1:行政書士法改正への対応 ー 業務の明確化と専門性の証明
2026年1月1日施行の行政書士法改正
まず押さえておきたいのが、本日2026年1月1日に施行された行政書士法の改正です。
この改正は、私たち行政書士の業務範囲と責任を明確化する重要な転換点となります。
主な改正ポイント
- 「使命」の明記:これまでの「目的」から「使命」へと表現が変更され、行政書士が果たすべき社会的役割がより明確になりました。
行政手続の円滑な実施と国民の権利利益の実現に貢献することが、私たちの使命として法律に明記されました。 - デジタル対応の職責:行政書士は情報通信技術の活用を通じて、国民の利便向上と業務の改善進歩を図る努力義務が新設されました。
これは単なる努力目標ではなく、時代の要請に応える専門家としての責務です。 - 業務制限の明確化:「いかなる名目によるかを問わず報酬を得て」業務を行えるのは行政書士のみという文言が追加され、無資格者による業務が明確に違法となりました。
補助金申請サポート業務への影響
特に私たちの主要業務である補助金申請サポートにおいて、この改正は大きな意味を持ちます。
これまでグレーゾーンとされてきた、コンサルタント料や手数料といった名目で報酬を得ながら補助金申請書類を作成する行為が、明確に違法と位置づけられました。
総務省は2022年の段階で「補助金申請書の作成は行政書士の独占業務」との見解を示していましたが、今回の改正でこれが法的に明文化されたのです。
私たちがすべきこと
- 契約書における業務範囲の明確化
- 行政書士としての専門性を前面に打ち出したサービス提供
- 顧客への適切な説明と透明性の確保
- 行政書士資格を持たない事業者との差別化
この改正は、専門家としての私たちの価値を高めるチャンスでもあります。
適正な業務遂行により、依頼者からの信頼をさらに深めることができるでしょう。
変化その2:デジタル化・AI活用の加速 ー 効率化と付加価値の両立
行政手続のデジタル化の進展
2026年現在、行政手続のデジタル化は急速に進展しています。
特定車両の許可申請、補助金のオンライン申請など、かつては紙ベースだった多くの手続きが電子化されています。
デジタル庁主導のもと、さまざまな行政手続がオンライン化され、「できると便利」から「できないと不便」という時代に確実に移行しています。
AI時代における行政書士の役割
「AIに仕事を奪われる」という懸念の声も聞かれますが、現実的には今後5年程度で劇的な変化が起こる可能性は低いでしょう。
野村総研とオックスフォード大学の共同研究でも、相手方とのコミュニケーションが重視される業務や定型的でない業務については、AI代替が難しいと指摘されています。
私たちの戦略
- AIを敵とせず、味方につける:
定型的な書類作成業務はAIに任せ、私たちは相談業務やコンサルティング、複雑な案件への対応に注力する - デジタルツールの積極活用:
オンライン申請システムの習熟、電子署名の活用、クラウドベースの顧客管理など、DX推進は今や必須スキル - 人間にしかできない価値提供:
- 顧客の事業内容を深く理解した上での最適な制度提案
- 複雑な要件の整理と戦略的なアドバイス
- 経営者に寄り添った伴走支援
行政書士法改正でも「デジタル社会の進展を踏まえた情報通信技術の活用」が職責として明記されました。
デジタルツールを駆使しながら、人間ならではの判断力とコミュニケーション能力で付加価値を提供することが求められています。
変化その3:補助金制度の大転換 ー 賃上げと成長投資の時代
2026年度の補助金トレンド
令和7年度補正予算が成立し、2026年の補助金制度の全容が見えてきました。総額7,500億円規模という大型予算が投じられますが、その方向性はこれまでとは大きく異なります。
キーワードは「賃上げ」「省力化」「成長投資」
- 大規模成長投資補助金:
総額4,121億円という大型予算で、地域の雇用を支える企業の大規模投資を支援。最大50億円という巨額の補助も可能に。 - デジタル化・AI導入補助金:
従来の「IT導入補助金」が名称変更され、AI活用に重点を置いた支援に進化。 - 中小企業省力化投資補助金:
人手不足対応のためのロボットや自動化設備の導入を支援。カタログ型と一般型の2種類で3,000億円の予算規模。 - 中小企業新事業進出補助金:
事業再構築補助金の実質的な後継制度として、新規事業への進出を支援。ものづくり補助金との統合も予定。
補助金申請の難易度上昇
2025年度の動向を見ると、補助金申請の競争は確実に激化しています。
- IT導入補助金の採択率が例年70%台から40%前後へ急落
- 審査基準の厳格化(事業計画の具体性、定量的効果の明示が必須)
- 不正受給防止の観点から、過去の受給歴への厳しいチェック
- 賃上げ要件との連動強化
私たち行政書士に求められる対応
- 最新情報の継続的なキャッチアップ
- 公募要領の詳細な分析
- 採択傾向の把握と対策
- 制度変更への迅速な対応
- 高度な事業計画策定支援
- 単なる書類作成代行ではなく、経営戦略レベルでのコンサルティング
- 定量的な効果測定と説得力のある計画書作成
- 賃上げ計画のシミュレーション支援
- 長期的な伴走支援
- 補助金採択後のフォロー(事業化状況報告、賃上げ目標の達成支援)
- 複数の補助金制度を組み合わせた戦略提案
- 継続的な経営改善サポート
「守り」から「攻め」への転換
高市政権の経済政策により、補助金の方向性は「コロナ禍からの回復支援」という守りから、「日本列島を強く豊かにする」攻めの成長支援へと大きく舵を切っています。
この変化に対応するため、私たち行政書士も「申請書類を作成する」という従来の役割から、「企業の成長戦略を共に描く」パートナーへと進化する必要があります。
まとめ:2026年は行政書士の真価が問われる年
2026年は、行政書士にとって大きな転換点となる一年です。
- 行政書士法改正により、私たちの使命と責任が明確化され、専門家としての価値が法的に裏付けられました。
- デジタル化・AI活用の波は避けられませんが、これを機会として捉え、人間にしかできない付加価値の提供に注力することが求められます。
- 補助金制度の大転換により、より高度な専門性と戦略的思考が必要とされています。単なる書類作成代行ではなく、経営パートナーとしての役割が期待されています。
私たちの決意
行政書士飯島事務所は、これらの変化を成長の機会として捉え、以下の点に注力してまいります。
- 法改正に完全対応した透明性の高いサービス提供
- 最新のデジタルツールを活用した効率的な業務遂行
- 補助金制度の最新動向を常に把握し、顧客に最適な提案を行う
- 単なる申請支援ではなく、事業成長を共に実現するパートナーとしての伴走
中小企業の皆様が直面する人手不足、賃上げ、デジタル化といった課題に対し、補助金を活用した成長投資をサポートすることで、地域経済の発展に貢献してまいります。
2026年も、行政書士として、また中小企業経営のパートナーとして、皆様と共に歩んでまいります。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
補助金申請や経営改善でお困りの際は、お気軽にご相談ください。
詳細は https://chushosapo.com/ (中小サポ)もご覧ください。
初回相談は無料で承っております。2026年度の補助金活用について、最新情報を踏まえたアドバイスをさせていただきます。