① 「補助金」と「給付金・融資」の決定的な違い(3大原則)
「補助金は国などの行政機関からもらえる返済不要のお金」ですが、コロナ期の補助金、給付金や銀行融資とはルールが全く異なります。
まずは以下の3つの大原則を頭に入れておきましょう。
申請すれば全員もらえるわけではありません。
提出する申請書を事務局(審査員)が審査し、補助金目的や申請条件に沿っているか?、対象外の経費がないか?、必要書類が揃っているか?などをチェックします。
また、一部の補助金(多くは高額な補助金)では、「事業計画書」が要求されます。
事務局(審査員)が採点し、点数の高い順に合格(採択)となります。
(ご参考:新事業進出、ものづくり、持続化などの補助金では最近の採択率は30%台です)
採択されても、すぐにお金(補助金)は振り込まれません。
まずは自社が全額を支払って設備購入などの投資を行い、その後の検査(実績報告)を経てようやく振り込まれます。
事前申請が鉄則です。
既に買ってしまったものに対して後から補助金を申請することは100%不可能です。
必ず「購入前」「契約前」に申請・内定(交付決定)をもらう必要があります。
② 【超重要】多くの社長が誤解している「補助金の対象外」の経費リスト
補助金は「国の税金」から支払われるため、使い道が非常に厳しく制限されています。
中小企業経営者様から「これを対象になる補助金はない?」と非常によくご相談いただきますが、以下の経費は【原則としてすべて対象外(NG)】となりますのでご注意ください。
❌ 汎用性が高く、プライベートでも使えるもの
- パソコン、タブレット、スマートフォン、複合機などのハードウェア
これらは「業務以外にも使える」とみなされるため原則NGです。
ただし、デジタル化・AI導入補助金で特定のクラウドソフトとセットで導入する場合など、一部例外的に認められるケースのみ対象となります。単体での買い替えはできません。 - 普通乗用車、トラック、軽自動車などの車両
公道を走る車は、会社の資産として他用途に使い回せるため対象外です。
ただし、キッチンカーの調理出店スペースの改造費用などは一部認められる場合があります)
❌ 会社の「経常経費(毎月かかるコスト)」や人件費・広告費
- 自社スタッフの人件費、役員報酬、通常の給与
補助金を使って新しい人を雇う、といった使い方は原則できません。 - 求人広告費、転職サイトの掲載費用
採用活動にかかるコストは補助金の対象になりません。 - 仕入れ費用
- 家賃、水道光熱費、通信費などの固定費
❌ タイミングや工事内容がルール違反なもの
- 既に購入してしまった設備、契約済みのシステム
「先週、機械を買っちゃったんだけど補助金使えない?」は100%不可能です。
補助金の許可(交付決定)が出る前に1円でも契約や決済をしてしまうと、その時点で対象外となります。 - 古くなったオフィスの内装リフォーム、単なる店舗の修繕・老朽化対策
単なる現状復帰や模様替えはNGです。
小規模事業者持続化補助金等で「新商品を開発・販売するための店舗改装」など、売上を増やすための明確な目的に直結する改装である必要があります。 - 補助金目的に沿っていない経費
それぞれの補助金には支給する目的が定められています。
この目的に沿った「直接的な投資」が対象ですので、目的が新事業進出なのに、既存事業でも使用する設備投資は対象外となります。
ルールを知らずに自己流で発注してしまうと、1円も補助金が出ないという最悪の事態になりかねます。
当事務所では、事前の「無料オンライン補助金診断(30分)」にて、御社の計画が補助金目的に沿っているか、投資が対象となるかをプロの目でチェックいたします。
③ 補助金獲得から着金までの「5つのステップ」
現在のほとんどの補助金はオンライン申請です。
申請に必要な「GビズIDプライムアカウント」を事前に取得します(発行に1〜2週間かかります)。
「この投資でいかに生産性が上がるか」を論理的に証明する計画書を当事務所と共同で作成し、申請します。
無事に合格(採択)し、事務局から「発注していいですよ」という許可(交付決定)をもらいます。
ここで初めて業者へ発注・支払いを行います。
投資(補助事業)が完了したら、見積書から請求書、口座の振込明細まで、すべての証拠書類を1円のズレもなく揃えて報告します。
書類が1枚でも足りないと補助金は支給されません。
最終審査を経て、申請者の口座に補助金が振り込まれます(申請から着金まで半年〜1年近くかかります)。
④ 投資後に「黒字倒産」しないための資金繰り
補助金は後払いです。
例えば、1,500万円の設備投資をして、後から1,000万円戻ってくるとしても、「一時的に自社の口座から1,500万円が現金で出ていく期間」が存在します。
この間のつなぎ融資の手配や、半年先・1年先の資金繰り予測を怠ると、「補助事業の途中で断念」するケースや、「補助金をもらえる権利はあるのに、現金がショートして会社が倒産する」という最悪のケース(黒字倒産)に陥ります。
当事務所では、単なる申請代行にとどまらず、「投資を実行しても御社の口座残高が安全かどうか」を先回りしてシミュレーションする財務伴走もセットでご提案しています。
※他士業の独占業務に関する免責事項
弊所は行政書士および経済産業省認定支援機関として、補助金申請における事業計画書の策定、法的な手続きの支援、経営改善の伴走を行います。
なお、投資に伴う税制優遇(圧縮記帳等)や具体的な税務計算、税務申告等については税理士にご相談ください。
